Les Choristes

シネスイッチ銀座でコーラスを見てきました。
http://www.herald.co.jp/official/chorus/index.shtml
キングダム・オブ・ヘブンも見たかったのですが、次の土曜日公開だったのでまだでした。

面白かったです。
歌を聴きに行くだけでもよいかもしれません。あの声は限られた年代でしか出せず成長するにつれて消えてしまうわけですが、そのようなことを知らなくても(見ているときはまったく考えもしなかったので)声質からはかなさを感じました。
音楽は言語を超えるんだなといまさらながらに思いました。
小説だとどうしても文字が必要なので、その言語を読めない人は直接小説世界に触れることはできません。小説というのは文化の上に立つ媒体だと思います。人は、言葉を操れるようになるまえに音楽を楽しめたんだと思います。だから、作った人や時代背景や文化や歌詞がわからなくても心を打つんでしょう。もちろん、知っていればより楽しめるというのは小説でも音楽でも変わらないんですが。
ストーリーも良かったです。特に起伏があるわけでもなく、どんでん返しがあるわけでもない、いい意味で静かな作品でした。

映画館で左隣に座っていたのは、若い女性二人組でした。映画が終わった後、一人は笑っていて、一人は泣いていました。以下のような感じの会話をしてました。
泣いていた人「笑うところなんてなかったでしょ。なんで泣いてるの?」
笑っていた人「あんたの顔が面白くて笑いがとまらなかったの。泣いているときはハンカチくらい使いなさいよ。映画中のあんたの顔ぐしゃぐしゃで……」
なんとも楽しげな二人でした。良いコンビなのでしょう。